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錆・防錆処理に関するまとめ

金属部品を扱う時に絶対に付きまとうのが錆の問題です。錆とは何故起きるのか?それを防ぐにはどうすれば良いのか? 今回は、錆と防錆処理について紹介します。

そもそも錆とは?なぜできるのか?

精錬前の金属は、酸素や窒素などの元素と結合した状態で存在しています。鉱物として採掘された金属を精錬して、単体の金属として取り出してから工業的に利用しています。この単体の金属は、不安定な状態で他の元素と結合して安定な状態になろうとします。安定な状態の一つが錆です。金属は、空気中の水分と接触すると水分に溶け込んだ空気と電気的に反応して溶け出します。これを腐食と呼び、金属の劣化に繋がります。さらに、溶け出した金属が他の元素と結合して出てきたものが錆となります。

錆発生のメカニズム

では、錆が発生するメカニズムをもう少し詳しく見ていきましょう。錆は金属が起こす腐食反応をした結果、出来てくるものです。

鉄の錆を例に説明します。空気中の水分が鉄の表面と接触すると、水分に溶け込んだ空気と電気的な反応が始まります。すると、徐々に鉄がイオン化して水分中に溶け出していきます。その後、イオン化した鉄は水分中の水酸化物イオンと結合して水酸化鉄となって金属の表面に出てきます。この金属表面に出てきた水酸化鉄が錆と呼ばれるものです。

防錆処理の種類・まとめ

錆は酸素と水分によって引き起こされるものという事は説明しましたが、ではこれを防ぐにはどうしたら良いのでしょうか?金属を錆発生の原因となる水分や酸素に触れないようにすれば良いのですが、水分はともかく、酸素に触れないよう保管するという事は少々無理があります。そこで必要になってくるのが防錆処理です。

防錆処理には色々な方法があります。金属製品の置かれる環境や錆を防ぎたい期間、掛けられるコストによって防錆処理の方法が決まってきます。

塗装前処理で採用されるリン酸塩処理は、塗膜の密着性や防錆性の向上が大きな役割ですが、表面処理をしてから塗装するまでの期間の防錆の役割もあります。あくまで塗装の下地としての皮膜ですが、脱脂をして大気中に剥き出しになった金属表面より錆びにくくする効果があります。

電気亜鉛メッキといったメッキを施したり、塗装をするなど、その種類は様々です。メッキの場合、主に亜鉛を使った処理が多いと言えるでしょう。また、中には「グリーンクロメート(オリーブメッキ)」などのように色を添加させるものもあります。

防錆剤と呼ばれるものを使用する場合もあります。金属表面に塗布などして防護膜を形成する防錆油や気化する防錆成分を含侵させた防錆紙、発錆反応の原因となる水や酸素を取り除く乾燥剤や脱酸素剤というように防錆剤は多岐に渡ります。

より身近にあるのが塗装です。塗装をすることで、金属と空気の接触を軽減することができます。メッキ、塗装いずれも防錆処理をする前に脱脂や皮膜化成といった表面処理を施すことでより良好な外観や防錆効果を得られます。

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