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化成処理に関するまとめ

金属の表面処理の方法には様々な種類があり、化成処理もその中の1つです。ここでは、化成処理について、どのようなもので、どのような用途に使われるのかなどについてまとめます。

化成処理とは

化成処理とは、金属などの素材の表面に、化学的な方法によって皮膜を形成する処理のことです。素材表面に化学反応を起こして表面状態を変化させることによって、耐食性を高めたり、塗料との密着をよくしたりするなど、元々の素材に足りなかった性質を与えるために化成処理を施します。
化学薬品を利用した酸化還元反応や電気化学を応用した酸化や硫化による方法などがありますが、いずれも酸化物や硫化物、リン酸塩などで皮膜を形成して金属表面を覆う形になります。
塗装の下地処理や表面の着色、錆止めのために用いられることが多く、防食メッキと呼ばれるものも化成処理の一種です。塗料の密着性を高めるために使われる以外では、耐食性を向上させたい自動車や建材、機械などの部品に施されることが多いのが特徴です。

化成処理の種類

以下に化成処理の例を挙げます。

  1. クロメート処理
    クロム酸塩を用いて、金属の表面に三価クロムの酸化皮膜を作るもので、亜鉛やアルミニウム、銅などに対して行われます。
  2. リン酸塩皮膜処理
    リン酸亜鉛皮膜やリン酸鉄皮膜、リン酸マンガン皮膜など化成させたい皮膜に合わせた溶液を用いて、金属の表面にリン酸塩の皮膜を作り覆う方法です。
  3. 黒染め処理
    高温で濃度の濃いアルカリ溶液を煮沸し、鉄の表面に四酸化三鉄の皮膜を作って覆う処理方法です。ブルーイングと呼ばれる処理方法も同じものです。

まとめ

化成処理は、金属の表面処理として、防錆効果を初め、塗装の密着性の向上や、美しく見せる目的などにも用いられています。化成処理を施すことが可能な素材の種類も多く、処理方法も幅が広いため、一口に化成処理と言っても適した方法を選ぶことが大事です。
しかし、素材の種類だけでなく、処理を施すもののサイズや、どこで何のために使う物なのかという点によっても適した処理方法が違ってきます。ですから、それぞれの処理方法について、得意とする分野、不得意とする分野などを理解し、どのような性質を加えたいのかもよく考えた上で、最も適した処理方法を選ぶようにしなくてはなりません。
また、処理の仕方によって、かかるコストなどにも差がありますし、耐食性や密着性の高さにも差があります。ですから、どの性質を最も重視するのか、コストはどの程度までかけられるのかなどもトータルに考慮する必要があります。

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