アルカリ脱脂
金属の表面処理を行う場合には、脱脂と呼ばれる重要な行程があります。加工を行う金属の表面には、酸化物が付着している場合がありますし、錆防止やプレス等の工程中に着いた油脂等、多数の物質が付着しています。こういったものが金属表面に残留していると、その後の金属表面加工に支障をきたすため、除去しておくという行程が必要になるのです。
この除去のうち、油脂の除去を行うことを脱脂と呼んでいます。脱脂には様々な方法がありますが、その中の一つにアルカリ脱脂という方法があります。
アルカリ脱脂の方法
アルカリ脱脂は、古くから使われていた方法で、溶剤を使用せず水溶液を使用するため、溶剤を使用する場合と比較して安全かつ低価格な脱脂方法として知られています。アルカリ脱脂には二種類の方法があり、一つが通電しないで行う浸漬脱脂法ともう一つが通電しながら行う電解脱脂法です。
アルカリ脱脂剤の主成分
アルカリ脱脂に使われる脱脂剤成分は、界面活性剤と苛性ソーダ等の無機アルカリ化合物でできた無機ビルダーがあります。