引っ掻き硬度
引っ掻き硬度とは、工業材料をはじめとする物質の硬度を測定する試験の一つです。JIS(日本工業規格)に規定されている塗膜の一般性能試験方法においては、鉛筆法と荷重針法の2種類の試験方法が規定されています。
鉛筆法は、所定の鉛筆の芯を規定された方法で塗膜に押しつけながら動かすことで発生する塗膜の傷跡等で塗膜の硬さを測定します。鉛筆を規定通り動かすことが出来るようにする専用の試験器も存在します。硬さの評価は塗膜に傷跡等が発生しなかった最も硬い鉛筆の硬度で表されます。(B、HB等)
荷重針法は、専用の引っ掻き装置を使用して試験を行います。塗装をした板を引っ掻き試験装置に設置して針を塗膜に接触させて荷重をかけた状態で固定した板を動かして針が塗膜を貫通した時のおもりのおもさを確認します。針が塗膜を貫通する最も軽いおもりのおもさを塗膜の硬度として評価を行います。