湯洗
金属の加工工程において湯洗はとても大事な工程です。めっき処理の前工程に行われることが多い湯洗ですが、この工程が不十分だとめっき処理で失敗すると考えられています。
一般的にめっき不良の半分以上の原因が前処理だと言われていますが、その前処理とめっき処理の大事なつなぎ役が湯洗を含む水洗工程だといわれています。水洗工程とは前工程の成分を次工程に残さないようにするために必要といわれていて、前工程の成分が残ったままだとめっき処理の時にムラが出来てしまったりキレイにならなかったりします。
水洗には水質も非常に重要な要素であり、精密部品などには純水やイオン交換水が多く用いられますが、部品によっては敢えて弱酸性に保つこともあります。湯洗工程では大きく分けて2パターンの湯洗があり、めっき液直前の予備加熱工程として行われる場合と、めっき後の乾燥を行う前に湯洗する場合があります。予備加熱工程の場合はめっき前に素材が乾燥しないように注意する必要があり、乾燥を行う前の場合は、ムラができないようにすることが大事です。