SS
SSとはSuspended Solidの略で浮遊物質量のことです。水の中に含まれている粒子径2mm以下の不溶性物質です。水の汚れ具合の指標となる数値で、環境基準値や排水基準値などが規定されています。このSSが多い水の場合、水の透明度が低く、水生生物への悪影響が懸念されます。
SSの測定方法は、「JIS K 0102」の懸濁物質としてJISに規定されています。SSを測定する水を孔径1μm・直径25~50mmのろ紙でろ過して、ろ紙上に残った物質の乾燥重量をろ過した水の量で除した数値がSSとなります。単位は、通常mg/Lが使用されます。
国が定める一律排水基準の生活環境項目の中にこのSSの規制基準が定められています。規制値は、200mg/L(日間平均150mg/L)となっています。懸濁物質は、沈降分離やフィルターろ過などで容易に除去することが可能です。多くの場合、自然沈降を利用した沈降分離が採用されます。物質の沈降速度は、粒子径に比例します。懸濁物質の粒子径が小さく、沈降に時間が掛かる場合は、高分子凝集剤などの薬剤を使って懸濁物質をくっつけて大きくすることで沈降しやすくすることが可能です。